2012年3月7日水曜日

後藤勝美さんとI LOVE コミニケーション 中学生・高校生のための手話テキスト


Once upon a time 1969

  前述したアイラブパンフ運動( 正式には、 IアイLOVEラブコミニケーション 手話通訳制度化のためにのパンフを多くの人々に買ってもらい、添付されたハガキに手話通訳制度について賛成・反対・どちらともいえない の意見を求めるものであった。
  パンフは、130万部普及し、全国すべての人々から500万字以上の意見が寄せられた。反対はほとんどなかった。 )に寄せられた全国の人々の声。
 特に、中学生や高校生の意見をもとに 「 I LOVE コミにケーション 中学生・高校生のための手話テキスト」を作成した。
 このテキストには、手話表現についてのイラストは掲載したが、読んで考えるようにテキストを作成した。

 特に、アイラブパンフ運動の説明で各地を飛び回っていた時、N市でアイラブパンフに書かれている

「家にいるよりも、ろうあ者同士で行く喫茶店のほうが楽しい」-あるろうあ者は、こんな胸のうちを明かしてくれました。父母、兄弟姉妹の話していることがわからず
一家の楽しいだんらんにもとけこめないで、一人さびしい思いをしているろうあ者は少なくありません。」
の記述に対してろうあ者の妹をもつ姉から「この部分は誤解を受ける」「私たちは、どれだけ妹のことに対して考えているか……」と大泣きして、記述の改訂を求められてきた。
 当時、パンフ作成は、事実上3人の合議による責任で、増刷の都度訂正を行ってきた。
 そこで、N市でのろうあ者の妹をもつ姉からの提起をしたが、全日ろう連代表からは、「大半は書かれていることが事実としてある。」
とされ、受け入れられなかった。
 そのため「 I LOVE コミにケーション 中学生・高校生のための手話テキスト」で、次のような項目を入れた。



 またろう学校に通う友子のと健一の意見の「すれ違い」を、友子はろう学校の先輩を訪ねること。健一は地元手話サークルに入って未就学のろうあ者とろうあ協会の役員とのコミニケーションを知ること。

 そして、お互いの誤解をといて、話し合うところはあえて、ことばを入れずに考えたり、みんなと意見交換するようにテキストを創った。

 これらは、それまでの手話テキストとはまったく違ったものであったため、多くの批判が、後藤さんだけは、「いい、これがいい。」と言ってくれて確信が持てた。
 「いい、これがいい。」
 後藤さんの言ったことは、彼の作品を見てますます、そのことばの重みを感じるようになって行った。


後藤勝美さんについては、以下のホームページをご参照ください。
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http://www.gayukobo.com/
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